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「MacとWindowsのどっちを選んだらいいかわからない……」
「最近Macを使っている人が多いけど何がWindowsより良いんだろう」
「そもそもMacとWindowsの何が違うかわからない」
パソコン選びでこうしたモヤモヤをお持ちの方のために、MacとWindowsの違いや、メリット・デメリット、購入の決め手となる比較ポイント、仕事・大学・動画編集・ゲームなど用途別に「どちらがおすすめか」を解説します。
目次
MacとWindowsの違いは何?
「MacかWindows、どっちがいい?」と、迷う方は多いです。以前は「クリエイティブならMac」「ビジネス・勉強ならWindows」と定説のようにいわれてきました。
しかし、現在は、MacとWindowsそれぞれの互換性が発展し、アプリやソフトをインストールすることで互いの弱点をカバーできるようになってきました。リモートワークが普及したこともあり、MacかWindowsかを問わず、インターネットにつながってさえいれば、Web上で必要な機能を利用できるようにもなっています。
そのため、現在は数年前に比べて、より「MacとWindowsのどちらがいいか」を迷っている人が多いようです。まずは、MacとWindowsの主な違いを理解し、どちらのパソコンが自分に合っているか、比較検討するのがよいでしょう。
OSの種類
MacとWindowsの違いを語る際に「OSの種類の違い」は大前提として頭に入れておく必要があります。OSは、オペレーションシステムの略語であり、パソコンやスマホなどの操作やアプリを利用する際に必要になるデバイスの土台的な基本ソフトウェアのことです。
MacとWindowsとは、パソコンのOSの種類であり、それぞれ開発している企業が異なります。MacはApple社、WindowsはMicrosoft社が開発しており、個人向けパソコンのOSとしては、この2社が圧倒的なシェアを握っています。
参考:Mac – Apple(日本)
参考:Microsoft|Windows
MacとWindowsのシェア数
MacとWindowsのシェア率を比べると、世界でも日本国内でも、MacよりもWindowsの方が高いシェア数を保持しています。
引用: Desktop Operating System Market Share Worldwide May 2023 – May 2024
引用:Desktop Operating System Market Share Japan May2023-May2024
上記は、世界と日本国内でのOSシェアのデータです。「OS X」がMacを表しており、現在Macのシェア率は、世界でも日本でも15%程度です。対してWindowsは、世界でも日本でも70%以上のシェア率を誇ります。
対応ソフトと標準アプリ数
MacとWindowsは、対応しているソフトウェアと標準アプリの数や種類に差があります。まず、MacのソフトウェアはmacOSソフトウェア、Windowsに対応するソフトウェアはMicrosoftソフトウェアです。WindowsのMicrosoftソフトウェアの方が、Macに比べると対応するアプリが豊富です。
Macは、パソコンも中身のソフトもアプリも自社開発・生産しています。Macには、OS自体に便利な標準アプリが、購入した時点で初期設定としてインストールされています。これらの標準アプリは無料で使えるため、わざわざ有料のアプリを追加でインストールする必要がありません。
ただし、ビジネスで利用するパソコンを購入する場合は、Officeが入っているWindowsの方が使いやすいといわれています。サードパーティソフトウェアに関しては、Windows対応のソフトウェアの方が種類が豊富で、無料のソフトウェアも多く存在します。アプリに関してもWindowsの方が対応する種類が多いです。
とはいえ、MacとWindowsの間で基本設定を操作したり、オンラインストレージを活用したりしてデータを共有することも簡単にできます。Microsoft officeがサブスプリクションサービスを開始したこともあり、データ共有に関してはさほどストレスを感じづらくもなってきました。
MacとWindowsのユーザー双方がGoogle driveを使用することで、Web上で資料やファイルを簡単に管理・共有することも可能です。Googleには、機能は限定的ですが、リモートデスクトップ機能をダウンロードできるサービスもあります。
また、WindowsとMacでデータのやり取りをする場合、文字化けがよく起こります。Macの方が少数派であるため、文字化けに出くわす確率は、MacユーザーのほうがWindowsユーザーより高い傾向です。
キーボードの操作性
MacとWndowsの大きな違いとして、キーボードの操作性があげられます。MacとWindowsのキーボードの主な違いは次の通りです。
- キーボードの配列
- ショートカットキー
- 「Back Space」キーの有無
- 「Delete」などキーの機能
- 母音小文字の入力方法
そのため、MacかWindows、どちらかに慣れている場合、同じOSのパソコンを購入するほうが戸惑いは少ないでしょう。ただし、Windowsのパソコンは、複数のメーカーが販売しているため、メーカーによっても若干キーボードの配列が異なります。Macであれば、パソコンを新規購入してもキーボードの配列が変わりません。
MacかWindowsの比較ポイント
MacとWindowsの主な違いを知ることは、どちらのOSが自分に適しているのかを知る大きなヒントになります。さらに、MacとWindowsのどちらを選ぶべきか、比較検討すべきポイントもみえてくるでしょう。MacかWindowsを選ぶときに比較してほしいポイントを詳しく紹介します。
コストパフォーマンス
以前は、定説のように「コストパフォーマンスはWindowsの方がMacより優位」といわれていました。しかし、現在は「どの機能を重視するのか」「初期費用に比重を持たせるのか」など個人が何を重視するかによっては、簡単に「Windowsの方がMacよりコスパがよい」とは言い切れないでしょう。熟慮すべき費用や詳細は次の通りです。
導入費用を抑えられるのはWindows
Windowsの製造には、Dellやヒューレッド・パッカードなど、コストパフォーマンスに優れたメーカーが参入しています。Windowsの製造会社各社で価格競争が起こっているため、Macと比較すると手ごろな価格のパソコンが手に入ります。
一方で、MacのパソコンはApple社のみが製造しているため、極端に価格の安いパソコンはありません。Macに対応している周辺機器は、Mac専用のものが多く、Windowsに対応している周辺機器よりも費用がかかる傾向があります。
近年は、MacもゲーミングPCとしての利用を見越したハイスペックなパソコンを開発していますが、Windowsに比べるとかなり高価格帯です。CPUやグラフィックボードなどを追加し優れた環境でゲームを楽しむには、Windowsがおすすめです。ただし、ゲーミングPCなどハイスペックな装備にするには、Windowsも費用が掛かりますが、拡張機能が低いMacより、圧倒的にコスパはよいでしょう。
標準アプリが多いのはMac
Macは購入当初から、基本的なPC操作に必要な標準アプリが搭載されています。有料アプリを追加しなくてもストレスなく使用を開始できるためMacを好むユーザーは多いです。
また、Macは、パソコン本体だけでなく、標準アプリもApple社が自社開発しています。Macは、パソコンとアプリの相性がよく、不具合を起こしにくいので「課金なしでストレスフリーな使用環境を作れる」という理由でMacを選ぶユーザーも少なくありません。
対応ソフトが多いのはWindows
MacとWindowsでは、対応ソフトウェアの数に違いがあります。たとえば、ビジネスでパソコンを使う場合、MacユーザーでもWindowsやOfficeのインストールが必要になるケースは多いです。こうしたことから、長年、WindowsよりMacの方が「費用が掛かる」「コストパフォーマンスが悪い」といわれてきたのです。
しかし、WindowsにMacの機能をインストールすることはできないので、MacならアプリをインストールすることでWindowsの機能も使え、2台持ちする必要がないという見方をする人もいます。officeをインストールするのではなく、Web上のサービスやアプリを使ってデータやファイル共有する方法も一般的になり「Macで十分」という人もいます。
長持ちするのはMac
最もPCが壊れやすいのは、起動時とシャットダウン時であるといわれています。Macにはスリープ機能があり、使い終わった後、毎回シャットダウンと起動をする必要がありません。
シャットダウンの機会が少ないMacは、一般的にWindowsよりも壊れにくく長持ちします。「長持ち」という観点で見れば、WindowsよりもMacの方が価格が高いことも納得です。
また、OSのアップデートに関してはWindowsは有料であるのに対し、Macは無料でアップロード可能です。長く同じパソコンを使うことを考えれば「Macの方がコスパがいい」という意見もあります。
セキュリティ対策
シェア率が低いことでMacユーザーが得をする面もあります。それが、セキュリティです。多くの人が慣れ親しんでいるWindowsは、ハッキングの方法も広く知れ渡っています。まだまだシェア率の低いMacのハッキング方法がすくなく、あまり知られていません。
また、Apple社は「ユーザーのプライバシーを重視している」と度々発表しています。プログラムや位置情報へのアクセスなどの管理に関しては、Windowsの自由度が高い傾向ですが、ユーザーやデベロッパーが、自由に情報へアクセスしたり操作したりできる環境であればあるほど、セキュリティのリスクも高まります。
とはいえ、Windows10・Windows11は「Windows Defender」というアンチマルウェアソフトが内蔵され、ウイルスやハッキングなど主な脅威への対策ができています。しかし、古いバージョンのWindowsは、セキュリティ問題のリスクが高いため、無料でOSのアップデートができるMacと比較するとセキュリティ対策のハードルが高いと懸念する声もあります。
デザイン性
Mac製品の特徴や選ぶ理由として「洗練されたデザイン」をあげるMacユーザーは少なくありません。極限まで薄さにこだわったMacBookは携帯性にも優れ、リモートワーク環境が整った現在「Macが使いやすい」と感じる要因の一つでもあります。
とはいえ、Windowsを搭載したパソコンは、さまざまなメーカーが販売していることから、メーカー間で差別化を計れる部分でもあります。各社が切磋琢磨し、より美しく持ち運びしやすいデザインを目指して競っています。こうした業界の背景や個人の好みもあり、「Windowsがデザイン面でMacに劣っている」とは言い切れない状況です。
モバイル機器との連携
Apple社は、iPhone・iPadなどスマホやタブレットなどの端末機器の販売では、大きなシェアを誇っています。Macのパソコン・iPhoneやiPadには、魅力的なApple社製のアプリが標準搭載されているため、デバイス同士のスムーズな連携を視野に、iPhoneユーザーが、Macのパソコンを選ぶのも賢明な判断です。
しかし、近年はWindowsもApple社の端末とのファイル共有が容易になり「スマホはiPhone・パソコンはWindows」という人も少なくありません。Window向けのiCloudが浸透し「OneDrive」によるクラウド同期や、Bluetoothによる「近距離通信」などにも対応しています。iCloudだけでなく、GoogleDriveを経由したWeb上でのデータの共有が世間に浸透しているため、デバイスやデータの連携を理由に、MacかWindowsを選択する風潮はおさまりつつあります。
サポート体制
パソコン購入時にMacかWindowsを比較する際に忘れてはいけないのが、両者のサポート体制の違いです。Mac・Windowsのサポート体制について詳しく見ていきましょう。
Macのサポート体制
Apple社では、オンラインのApple Storeや実店舗のApple Storeといった直営店のほかにも、正規サービスプロバイダなどで、MacをはじめとするApple社製品のトラブルや修理の相談に対応しています。ユーザーは、Mac購入後は90日間のテクニカルサポート、1年間はパソコン本体とOSの保証を無償で受けられます。
「Apple Care+ for Mac」に加入することで、テクニカルサポートとハードウェア保証を3年間に延長できます。Apple Care+ for Macは、有償保証サービスですが、かなり手厚い内容です。「過失や事故による損傷に対する修理費用も安く抑えられる」「リリースから5年間は修理対象」とあってMac購入時の加入が推奨されています。
しかし、それでもMacは、製品のリリースから7年が経過するとサポートが完全に終了してしまいます。ただし、OSのアップロードに限ってはその後も無償で受けられます。
Windowsのサポート体制
Windowsは、さまざまなメーカーからパソコンが販売されているので、ハードウェアそのものの保証については、メーカー毎に異なります。家電量販店など、販売店が独自の保証を確約しているケースもあり、パソコンのメーカーだけでなく「どこの販売店で購入するか」もサポート体制を重視するうえで外せない比較ポイントです。
OSとしてのWindowsのサポート期間は、リリースから最低5年間、さらに延長もできます。それでも、Windowsのソフトやパーツは、パソコンと同じくさまざまなメーカーが販売しているので、比較的安価で新しいソフトやパーツを追加することもできます。ただし、Windowsの場合、OSのアップデートは有償です。
▼Windows高速化についての記事はコチラ
MacかWindowsは用途で選ぶ
MacとWindowsの違いを比較すべきポイントに分けて、それぞれ紹介してきましたが「どちらを選んでも、メリット・デメリットがあり自分に合うものがわからなくなった」という方もいるかもしれません。パソコンは「用途で選ぶ」という視点も大事です。仕事や勉強、動画編集など、パソコンを購入する目的別に、一般的にMacとWindowsのどちらがおすすめか紹介します。
仕事や勉強ならWindows
仕事や勉強・学校の課題用にパソコンを新規購入する場合、職場や学校で頻繁に使われるソフトに対応するパソコンを選びましょう。職場や学校でofficeを多用するならWindowsの方がおすすめです。
リモートワークで、遠隔から職場のデスクトップにアクセスする必要がある場合などもwindowsが無難といえます。ちなみに、リモートワークに対応するためにパソコンを購入する場合は、リモートデスクトップ機能が搭載されたWindows 10やWindows 11のProバージョンを購入する必要があります。
また、資格取得や教育サービスなどのWeb講座などで使うCDRは、Windowsのみ対応しているケースが一般的です。ITやパソコンなどの資格試験で使用できるパソコンもWindowsに限定されていることが多いです。
ただし「移動中にパソコン作業をしたい」という場合は、Macの方が薄くて軽く、携帯性に優れています。最近は減ってきたようですが、MacとWindowsどちらにするか、職場や大学に指定される場合もあります。既にMacを持っていても、こうしたルールや必要に迫られ、結局Windowsと2台持ちする人も珍しくありません。
プログラミングは言語次第
「何のプログラミングをするのか」「プログラミングに使用する言語」によってもMacとWindowsのどちらを選ぶべきかが異なります。
たとえば、iOSアプリの開発やSwiftを学んだり、RubyやPytonを使用するならMacがおすすめです。Windows向けのアプリ開発やVBAやC#言語を学ぶならWindowsが良いでしょう。
しかし、どちらも好みや慣れによって、使いやすいと感じるかどうかは異なります。メンターとなる人がいれば、おすすめをヒアリングしたり、学校などに通っている場合はMacとWindowsのどちらも触ってみたりして選択しましょう。
ゲームならWindows
ゲームプレイのためにゲーミングPCを購入する人は年々増えています。ゲーミングPCに関しては「Windows一択」というゲーマーが多いです。理由としては、Macに比べてWindowsの方が人気のゲームがあり、ゲームの種類も豊富だからです。また、ほとんどのMacがグラフィックスカードが別立てになっていないため、初期状態では本格的なゲームができません。
こういった状況からプレイヤーもWindowsに集まる環境があるため、ゲーミングアクセサリーやアドオンなども充実しています。そのため、ゲームを自作する場合もWindowsを使うことになるでしょう。
また、バーチャルリアリティの分野でもMacよりもWindowsの方が開発が進んでいるため、多くのデベロッパーやメーカーがWindowsでバーチャルリアリティの開発を行っています。
動画編集はMacが一般的
動画編集を目的にパソコンを購入するのなら、一般的にはMacが使いやすいといわれています。「手軽に動画編集をしたい」という場合には、持ち運びもしやすいMacがおすすめです。
しかし、高度なグラフィックス演算処理には、先述したGPUが必要とされます。3D動画やアニメーションなどが目的ならWindowsがよいでしょう。
また、どのような動画編集ソフトやアプリを使いたいかによって、MacかWindowsかを決めるのも一つの方法です。
まとめ
MacもWindowsも、さまざまな視点で比較すると、それぞれにメリット・デメリットがあります。
そのため、全ての人に共通して「MacとWindowsのどちらが優れている」とはいいきれません。自分が何を優先するか、どのような状況でどのような作業をすることが多いかを見極めて、MacとWindowsのどちらが自分に合っているかを判断しましょう。
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